ゼロサム思考をやめれば幸せが見えてくる

心の話
元氣楽塾の廣瀬 英樹です。

ゼロサム思考は、幸せを生みません。

そして、自我の発達段階でいえば、かなり初期の状態の考え方になります。

人の為に行動し、我慢や苦労をしているのに、いつまでも不幸なままな場合は、このゼロサム思考に陥っているかもしれません。

今回の記事では、ゼロサム思考と、その考え方からの離れ方について書いていきます。

ゼロサム思考とは?

ゼロサム・バイアスとも言われる認知バイアスの1つです。そして、認知バイアスとは、思考の癖や偏りの事です。

以前記事にした、コンコルド効果ネガティビティ・バイアスも、認知バイアスの一種になります。

 

ゼロサム思考とは利得や幸せが、全員で合わせて0(ゼロ)になるという考え方です。一方がプラスになれば、 もう一方がマイナスになるという思い込みとも言えます。

  • 人が幸せになる為には、自分が不幸にならなければいけない
  • 誰かが得をすると、自分は損している
  • 人が自由に振舞う為に、自分は不自由を我慢しなければならない

このように、誰かの苦しみが、他の誰かの幸せに変わるといった、身代わり的なシステムを想定しています。

ゼロサム思考の例

良くある勘違いとしては、我慢をして不幸せな人に対し、

「あなたは我慢する必要はない、もっと自分を大切にして幸せになって」というと
「分かった! これからは人を蹴落としてでも幸せになる!」という発想です。

人と一緒に幸せになればいいのに、わざわざ人を蹴落とさないといけないと思い込んでいます。これは、今まで自分が蹴落とされた結果我慢を重ね、不幸せだったという氣持ちからきています。

 

自分が正しいという証明の為に、人の意見を間違いと指摘します。

キノコの山とタケノコの里は両方美味しいのに、例えばキノコの山の方が好きだったら、タケノコの里が美味しいと思う人は味覚がおかしいと指摘するような感じです。(こう書けば、この思考の偏りが理解してもらえるのではないでしょうか?)

 

誰かが褒められれば、褒められていない自分は責められているとさえ感じます。

自我の発達段階における「自己防衛的段階」の状態

ロバートキーガンの発達理論では、発達段階2:道具主義的段階(利己的段階)にあたります。この段階にとっての周囲と自分の関係は、損か得か、勝ちか負けかになります。

ロバート・キーガンの成人発達理論と器量
当塾では、氣力の強化やカウンセリングによって、より良い人生を送っていただけるように最善を尽くしております。 そして、より良い人生を歩むためには、人間的に成熟していく必要もあります。 今回の記事では、人間の成長について上手く言語化...

 

クック=グロイターの自我発達理論(門林 奨訳)では、自己防衛的段階についての説明で、以下のように書かれています。

人生とはゼロサムゲーム〔全員の利得の総和が常に0になること〕である。彼らの「私が勝ち、あなたが負ける」という心的傾向

単純な二分法(よい・ 悪い、正しい・間違い 等)で物事を考えます。幸せでなければ不幸、得しなければ損をしているといった判断です。

利他的に見えて、自己中心的な思考

人を優先し氣遣っている理由が、ゼロサム思考が元になっている人がいます。

勝つか負けるかの世界観で生きていて、自分は人に「負けている」ので譲っているのです。このような人が、「勝っている」と思う相手には、とことん強氣でいきます。

上司には遜るのに、部下にはパワハラをします。外では低姿勢なのに、家に帰れば子どもを虐待します。

低姿勢に振舞っていても、「負けているから」氣を使っているだけなので、無意識では恨みや憎しみのようなものが蓄積しています。

極端に言えば、媚びへつらいには憎しみの感情しかないのかもしれません。

ゼロサム思考では幸せになれない理由

増やせる幸せを勝手に有限なものに決め、それを奪い合おうとするのですから、この考えは幸せからも安らぎからも遠のきます。

恨みの「氣」は良い氣ではありません。その氣のエネルギーは同質のものを呼び寄せます。

なので、そのような人や状況に囲まれてしまいます。

ゼロサム思考から離れるためには?

Win-Win思考を心掛ける

Win-Win思考は、自分も相手もどちらもプラスになる考え方です。

 

子どもの遊びに置き換えてみます。

あるおもちゃを2人の子どもが取り合っていたとします。この時点では、おもちゃを奪う(得する)か、おもちゃを奪われる(損する)か、しかありません。

ですが、2人で一緒に遊べば、さらに新たな遊び方が発見出来たりして、両方共が得をする状態になります。

 

別の例を出します。

近隣にアイスクリーム屋さんが2店舗あったとします。

この2店のアイスクリーム屋さんが、より自分の所にお客さんが来るように頑張ります。さらに美味しいアイスの開発をしながらも、相手はもっと凄いものを開発しているのではないかと不安になります。

アイスを買い求めるお客さんの数が決まっていて、より多くのお客さんを獲得する(得をする)か、お客さんの数が減る(損する)か、の世界観です。

ですが、この2店で、アイスクリームを買い求めるお客さんを増やすという方法もあります。

市場を分割し、奪い合うのがゼロサム思考で、市場全体を広げるのがWin-Win思考になります。

ゼロサム思考から離れるためのチャクラ

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第6チャクラが使えるようになれば、皆で幸せになる方法を考える為の俯瞰的な視点が身につきます。

まとめ

ゼロサム思考の原因は、幼少の頃の環境にある場合が多いようです。

みんなで幸せになれるという実体験が出来なかったのもありますし、我慢を強要された場合もこうなります。

この認知バイアスに氣が付き、そこから抜けられれば、世界は大きく変わります。皆で幸せになる世界観を、多くの人に持っていただける事を願っています。

 

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