「行動型と感覚(思考)型」という分類

心の話
元氣楽塾の廣瀬 英樹です。

感覚や氣のエネルギーの使い方の習慣として、人は、発する方が得意か受け取る方が慣れているのかという2通りの分類が出来ます。

送信型/受信型、と呼ぶ人もいますし、エンパス/逆エンパスと表現する人もいます。

当塾では、行動型/感覚(思考)型、と分類して考えています。

始めは誰でもどちらかに偏っていたり、安定した力は発揮できないものです。

行動+感覚(思考9を安定して発揮出来る状態を山の頂上と例えたとします。そうすると、行動型の人と感覚型の人では、山の登り口が違う事になります。生徒さんにも両方のタイプがいらっしゃるので、両パターンの上への目指し方を説明しています。

この「行動型と感覚(思考)型」という考えに強く関心をもってくれる方もいて、詳しい説明を希望されたので今回記事にする事にしました。

「行動型と感覚(思考)型」とは?

「理論派と感覚派」との違い

感覚(思考)型というと、頭脳派、理論派、思考派、とよく並べて比較されます。この場合は、右脳を使うか左脳を使うかという事がポイントになります。

理論は現実と向き合います。感覚は直感やひらめきにつながります。

感覚でひらめいた事を、理論で現実に落とし込んだり、理論を上手く実行するために感覚を使ったりします。なので、理論も感覚もどちらも必要という事になります。

これを、頭だけでなく、体全体に広げた考え方が「行動型と感覚(思考)型」ととらえていただけると解りやすいかと思います。

「行動型と感覚(思考)型」とは

簡単に書くと

行動型は自分の中の氣力を「行動」として使う傾向が強い人で
感覚型は氣力を主に「感覚・思考」で使う人の事です。

そして、

行動=実現したい事を実行する力
感覚・思考=実現させたい事を叶える方法を知る力

と言えます。

たとえば部屋の電氣をつけるためにスイッチを入れたい時に、

行動=電氣のスイッチを入れるという行動が出来る
感覚・思考=スイッチの場所と入れ方を知る

という事になります。

行動力だけなら、スイッチの場所さえわからず、やみくもに部屋中の壁を探し続ける事になります。感覚・思考だけなら、場所も入れ方も分かるスイッチを、ただ遠くから眺めるだけになってしまいます。

この例を見ても、行動も感覚も両方必要だという事がおわかりいただけると思います。

勿論通常は、どちらかが全くないという事はあり得ませんが、やはりどちらかに偏りがちなものです。

行動型

行動型とは

行動型の人は、自分の中に元々あるエネルギーの使い道を、「実際に体を動かす事」で覚えたため、まず行動します。

体力や氣力が十分にあるので、考えるよりも「とりあえずやってみる」という感じです。

「自分が動いた方が早い」とか「自分の好きなようにしたいから自分でする」など基本的に発想が自分発信の場合が多くなります。

行動型の長所

思い立ったら即行動が出来ます。その結果、実際に現実を動かします。フットワークが軽く、テキパキと動ける所も好感を持たれます。

何回もチャレンジする事が当たり前な生活を送っていますので、忍耐力が強かったり、ちょっとやそっとの事ではへこたれない氣持ちの力を持っています。

行動型の短所

あまり考えずに行動するので、無駄な動きが多くなります。行き当たりばったりで、失敗を繰り返しやすい所もあります。

人の氣持ちがわからない上に、人にどう思われようが氣にしない部分もあります。

その結果、自分本位な行動が多くなり、わがままと思われたり、自分勝手、空氣が読めないなどと嫌がられる事もあります。

感覚がある行動型

行動だけで上手く行っていた所に、環境が変わり感覚を使わなくてはいけなくなった、もしくは実現したい事に感覚が必要なために磨いた場合、このタイプになります。

新しい学校に行って、人間関係が上手くいかなければつまはじきにされる場合、人の氣持ちを解ろうと努力します。

何かの競技の上達をしたければ、体力だけではなく技術も磨かなければいけません。

そういう人は、行動型の持つ氣力をもって全力で感覚を磨くわけなので、そこいらの感覚型の人では持ちえない程の感覚を身に着けています。

ただ、ベースはあくまでも「パワー」なので、いざとなるとゴリ押ししてしまったり、自己中心的な考えになりやすいので氣をつけなければいけません。

行動型が行動力を失った場合

度重なるストレスを我慢しすぎて、メンタルと体が病んでしまう事によって一時的に氣力が無くなってしまった場合、このような状態になってしまいます。

行動型の人の短所である「人の氣持ちが解らない」部分をうとまれて、「空氣読め」と圧力をかけられて萎縮してしまってもこうなります。

行動型の人の場合、何もしなくても「氣」があふれている状態なので、疲れているからと閉じこもってしまうと逆効果になります。

感覚のある行動型の場合、「パワー」を失えば感覚だけが残るために、「霊媒体質、HSP.エンパス」といった感覚型の人が悩んでいるのと同じような状態になってしまいます。ですが、発散出来なかった「自分の毒氣」によってそうなっている場合が多いのです。

なので、ストレスを発散する事を心掛けて、相談できる場があれば話を聞いてもらうなど、溜まったものを外に出さなければいけません。

その上で、自分が元氣だった頃を目指して修正して行きます。

感覚(思考)型

感覚(思考)型とは

感覚(思考)型の人は、自分の中に元々あるエネルギーの使い道を、「感じて考える事」で覚えたために、とにかく考えます。

実際に体を動かすのが苦手で、まずは、行動を起こす前に考える。考えた末、いい結果が出そうな時には行動しますが、そうでない場合は、絶対に行動しないというような行動パターンをとる人が多いです。

自分よりも周りや、他の人を優先する、他人本位の思考パターンに育ってしまった結果が、ちょっとした変化を拾ってしまう、異常なまでの観察力と洞察力を身につける要因になります。常に先々の事を考えるのが当たり前な生活を続けているので、第六感を強く持つ事もよくあります。

しかし、体調のいい時と悪い時の能力のレベルが不安定過ぎるので、それが何なのかがわからない人が多いのです。

感覚(思考)型の長所

周囲をよく観察しているので、さりげなくフォローを入れるのが得意です。

自分の事だけではなく、周りの事や、他人の事も含めて総合的な視点で物事を考えるので、いざ行動に移ればその物事はスムーズに進展していきます。

複数の行動パターンを常に考えているので問題が起きても大問題にならないよう対策も出来ています。

感覚(思考)型の短所

あまりにも慎重な姿勢が短所の一つにあげられます。

本来するべき事や、しないといけない事にまで思考が加わるので、即決即断が苦手なところもあります。

氣力がすごく弱い上、全てに「氣を遣う」に始まり、全てに事細かく考えると言った行為に、大部分の氣力を使ってしまいます。

そうなると、常に氣力がなく疲れている状態になってしまいます。

「パワー」がある感覚型

感覚型の人は、わずかな氣力を惜しげもなく使ってしまうという特徴があります。

どうしてもやらなければいけない事、もしくはどうしてもやりたい事に体力が必要だった場合に、すべての氣力をそこに全力集中させて行動する人がこのタイプです。

それこそ命を賭けて行動しているので、その場面では行動型の人でも太刀打ちできない程の「パワー」を発揮します。

ただ、その物事や、一定の時期にしか氣力を出せない場合が多いです。

その結果、仕事に発揮すれば家に帰って寝るだけの生活になってしまいます。趣味や好きな事に使ってしまえば、他の事が出来なくなるために「仮病」「都合のいい鬱」などと誤解される可能性もあります。

感覚(思考)型が常に氣力を発揮している場合は、他人からの称賛を氣力に変えて、無理をしている場合も多々あります。

感覚型が感覚を失った場合

考え過ぎる生活を繰り返す事で、感覚がマヒしてしまう場合があります。強いショックを受けて、感覚を放棄したり封印した時にこうなってしまう事があります。

感覚型は元々氣力が不安定な事が多く、感覚が研ぎ澄まされている時と調子が鈍っている時の差が極端な事が多いです。

とにかく休んで氣力を回復させた後に、感覚がある状態を意識すれば徐々に戻っていきます。

行動力も感覚もない人とは

これまでパワーを持つ行動型と、感覚を持つ感覚型について書いてきましたが、両方が少ない場合があります。

自分の中に元々ある氣力を、体を動かす事でも、感じ考える事でも使う必要がなかった為です。

自分で率先して動く必要もなく、ただ周りに流されて考える事もなく、それに疑問を持つ事もなく生きてきた場合にこのような状態になってしまうかもしれません。

ずっとそうやって生きていければ良いのでしょうが、人生には山も谷もあり、困難にぶつかってしまう事もあります。

社会生活や日常生活においても、非常に生きにくいでしょうし、全てが自分の思い通りにならないので、悲観的になりますし自己嫌悪にもなります。

そうなった場合にこのタイプの人は「病んで」しまう事が多いでしょう。

そうなると、ただ家の中や自分の殻に引きこもり、状況が良くなるのを何もせずに待っていることしか出来なくなってしまいます。

行動力も感覚も持つためには

行動型が感覚を持つためには、周りの様子をよく観察し、動く前に一旦考える癖をつける事です。

あとは、落ち着いて人の話を聞くことを心掛けてみてください。周囲の人の話をよく聞いてみると、普通に感覚を持つ考えを話している事に氣が付くと思います。

 

感覚(思考)型の人が行動力を持つためには、現実社会で実際に行動する事です。

仕事、プライベートのどちらでもいいので、自分がやるべき課題を決めて、1つ1つ自分の力でクリアーさせていく事で、行動が難しい事ではない事が解ってきます。

 

両方がないタイプは、まず体力を付け、行動して現実を自分の力で変える事からスタートします。

 

行動型の人が感覚を、感覚(思考)型の人がパワーを持つきっかけとしては、自分の目の前の困難から逃げずに「壁」や「修羅場」を乗り越えるという方法があります。

ある意味ショック療法的な感じですが、行動型の人が感覚を得たり、感覚(思考)型の人の肝が据わったりするのに一番効果的です。

なので、壁がやってきた時にはチャンスと思って積極的に乗り越えていってください。

まとめ

私自身は行動型でしたが、今では両方を身に着ける事が出来てきました。

それによって一番大きく変わったと思うのは、すべての物事に対する視野が広がった事です。

世間にはいろんな人がいて、みんなそれぞれ違うと言う事と、物の考え方や、とらえ方も人によって全く違う事にも氣が付かされました。

一つの事実に対して、自分の考えが全てではなく、多方面からその事実を理解する必要がある事にも氣が付かされました。これまでの自分の常識であるとか、当たり前である事が、いとも簡単に崩され、新しい視点を見せられます。

そこで重要なのは、その視点を自分の物にするために、他人の常識や考え方、視点を受け入れる器を備えていくという事です。

これらを身に着けるために、よく考えるようにもなりましたし、他の人の言う感覚のあれこれを注意深く聞くようになりました。他の人の意見や、考えを否定することもなくなりました。

今では、「へぇ~。そういう事もあるんだぁ」とか、「そんな事かんがえたこともなかった」とか、自分の考えの範囲外の事を素直に聞き入れることができる様にもなっています。

未だに氣の感覚は鋭いとは言えませんが、わかる範囲で精一杯みなさんに、伝えようと努力しています。

今の私の場合は、氣の感覚よりも、物の考え方や在り方、多角的な視点であるとか、誰にでもわかる例え話をする事が大きな比重を占めています。

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