公式戦、練習試合において接戦となる状況とは、どんな状況が考えられるでしょうか?
・自分たちのレベルと対戦相手のレベルが拮抗している。
・自分たち、対戦相手のどちらかの調子が悪く、格下相手に追い詰められる。
もしくは、格上を追い詰めている。
・ミス、失敗が許されない状況が続いている。
他にも色々と要因は考えられますが、この接戦をモノにできるか、それとも落としてしまうのかの差はどこで生まれるのでしょうか?
考えられる代表的な3つの要因を挙げてみました。
経験不足による自信喪失
一番単純な要因として挙げられるのが、
「経験不足」です。
どれだけ接戦を経験してきたか。
どれだけ修羅場をくぐり抜けてきたか。
そして、どれだけのプレッシャーの中でプレーしてきたか。
この部分が占める割合は、自信に大きく影響を与えます。
最初にも書きましたが、接戦となる場合、両者の実力が拮抗している場合が多いのではないでしょうか?そうなった場合、よく「どれだけ勝ちたいか」の思いが強い方が勝つ!とよく言われます。
確かにそうだと思います。その上で、精神論の部分もありますが、それだけではないとも思っています。
「どのような場面だと、負けたくない、絶対に勝ちたい」と強く思うのか?
を考えた場合、全国大会、全国大会につながる地方大会。世界大会、代表選考がかかっている試合など、自分やチームにとって大事な試合ではないでしょうか?そして、このような大きな大会、試合には、独特な会場の雰囲氣があったり、対戦相手の知名度、先入観、過大評価、過小評価もあります。
よく、「オリンピックの借りはオリピックでしか返せない」
なんて言葉を聞きます。これは、それぞれの大会や試合に置き換えられます。
そして、その大会が大きければ大きいほど勝ち負けにどうしても意識がいってしまいますし、色々な思考が頭の中を駆け巡ります。
そのような状況下で自分の力を発揮するのは、緊迫した状況をどれだけ経験してきたか。
その数が大きければ大きいほど、自信につながります。
全国大会出場常連のチーム、世界大会出場常連の選手が強い所以はそこにもあります。
実際に自分が経験する事も大事ですが、チームメイトが、他の選手がプレーしているのを同じ場所で、リアルで、間近で見ることができているのも強さの要因でもあります。
そして、その大会がどんな結果であったとしても、次回はさらに上位を、優勝したのなら連覇を、と明確な目標がチームに共有されます。
そして、「あの時のあの場面」が鮮明にそれぞれの選手に残る事によって、それを糧に成長に繋げることができるのです。
接戦を想定した練習の有無
多くの部活動で見られるのが、ただ練習開始時間から練習終了時間までを何も考えずに、ただがむしゃらに過ごしてしまっています。
ただ与えられた練習メニューをこなしているだけ。
これでは、いつまで経っても接戦を勝ち抜くことはできません。
練習の時こそ失敗ができるので、自分が苦手な部分を試合のミスでいない状況を思い浮かべながら、試合を想定しながら練習する事を強くオススメします。
ここでやりがちなのが、「練習だから」と言って「失敗ありき」で練習してしまう事です。
できない事、苦手な事が出来ないうちはそれで良いのですが、それが自分のモノになり、できるようになった後でもこの失敗ありきが抜けないと惰性になります。できるようになってからは、モノにした物を磨こうとしない限り成長にはつながりません。
その磨く作業が「意識した練習」「想定した練習」です。
想定する場面が鮮明であればある程、効果は高くなります。
そして、それを繰り返す事で自信につながります。
疲労による身体能力と集中力の低下
いつもなら出来ることが、急にできなくなったり、これまでミスした事がないような場面でミスをしてしまったり、イージーミスが続いたり、通常では考えられない事が起こります。
これは、緊迫した状況下では、体力の消費量が通常の何倍にも変化するからです。
その上で、体力が削られていくと同時に、身体能力も低下していきます。
そして、体力と身体能力の低下を止めようとするのが精神力、氣力と言われる力です。
「最後は、氣力の勝負」なんて事も言われたりします。
ですが、氣力にも限界がありますので、限界に近づいてくると、徐々に集中力が持たなくなってきます。
そうすると、通常では考えられないところでミスをしたり、注意が散漫になったり、集中が途切れ途切れになったりしてしまします。
これも、「接戦を想定した練習」ができていると、追い込まれた状況で自分はどうなるかを理解できていれば自分なりの対処方法が見えてきます。
まとめ
目の前で起っている接戦の時だけなんとかしようとしても、どうにもならない事が多く、その場しのぎの対応になっている事が多いのではないでしょうか?
練習の時から、チーム、個々の選手が接戦を意識した練習や練習試合をしていく事で、どんな状況で接戦になっても「自分たちは大丈夫」と思える準備ができて、自分たちの自信につながって行きます。
接戦をモノにしたければ、しっかりと準備を整えてから挑みましょう。
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