心が乱される要因を徹底分析!原因を知れば対処ができる!

メンタルまっちょ養成所
元氣楽塾の廣瀬 英樹です。

1. 心が乱される要因への対処

スポーツの現場では、心が乱される要因は多岐にわたります。これらの要因を理解し、適切に対処することで、安定したパフォーマンスを発揮する事ができます。

1.1 外的要因

  • 観客のノイズ: 大歓声、ブーイング、応援など、感情的な音は選手の集中を分散させる可能性があります。特に重要な場面では、プレッシャーを高める要因にもなります。
  • 相手チームの行動: 挑発的な言動、時間稼ぎ、意図的な接触などは、選手の冷静さを失わせ、集中力を低下させる可能性があります。
  • 審判の判定: 不利な判定や納得のいかない判定は、選手の感情を揺さぶり、プレーへの集中を妨げることがあります。
  • 環境の変化: 天候の急変(雨、風、日差し)、グラウンドやコートの状態の変化なども、集中を乱す要因となり得ます。
  • 試合の流れの変化: 一方的な展開、リード・ビハインドの状況の変化は、選手の心理状態に影響を与え、集中力を維持することを難しくする場合があります。
  • 予期せぬ中断: 試合中のアクシデントによる中断などは、集中を持続させていた選手のリズムを崩すことがあります。

1.2 内的要因

  • 過去の失敗の記憶: 以前の試合でのミスや失敗の記憶が蘇り、不安や恐れを生み出し、現在のプレーへの集中を妨げる可能性があります。
  • 未来への不安: 「もし失敗したらどうしよう」「次の試合はどうなるだろう」といった未来への懸念が、現在のプレーへの集中を分散させます。
  • 焦りや苛立ち: 思うようにプレーできない時や、時間がない状況などで焦りや苛立ちを感じると、視野が狭くなり、判断力や集中力が低下します。
  • 疲労: 身体的な疲労だけでなく、精神的な疲労も集中力を大きく低下させます。
  • 過度な期待やプレッシャー: 自分自身や周囲からの過度な期待やプレッシャーは、緊張を高め、本来の集中力を発揮できなくする場合があります。
  • 雑念: 試合とは関係のない個人的な悩みや考え事が頭をよぎり、プレーへの集中を妨げることがあります。

これらの外的要因と内的要因の両方に対処し、常に最高の集中状態でプレーするために、精神力を鍛える必要があります。

2. 心を乱さない集中力を途切れさせない精神力の鍛え方

心を安定させ集中を持続させるためには、注意制御能力を高めることが重要です。

2.1 意図的な注意の訓練

    • 一点集中練習: 日常生活の中で、特定の物に意識を集中させる練習を行います。例えば、時計の秒針の音だけを聞く、目の前の物の色や形を細部まで観察するなど、短時間から始め、徐々に時間を延ばしていきます。
    • 瞑想: 呼吸に意識を集中する瞑想は、注意散漫な心を鎮め、集中を持続させる基礎となります。
    • 思考のアウトプット: 頭の中の考えや感情を書き出すことで、雑念を整理し、注意を向けるべき対象を明確にします。

試合中に心を波立てる事なく自分に集中するためには、自分の心が波立っていない状態を知る事が必須です。このトレーニングは、どういう状態が落ち着いているのどの状態が自分のベストなのかを知るきっかけになります。

2.2 予測と準備

    • 試合や練習のシミュレーション: 起こりうる様々な状況(不利な判定、相手の挑発など)を事前に想定し、どのように対応するかをイメージトレーニングします。準備しておくことで、実際に起こった際に冷静に対処しやすくなります。
    • ルーティンの確立: 試合前やプレー前に行う一連の動作を確立することで、心を安定させ、集中モードに入りやすくします。ルーティンは、外部のノイズから意識を遮断する効果もあります。

試合中に起こり得る自分たちへの不利な状況へのイメージトレーニングやシミュレーションは、見落とされがちです。ですが、試合中で最も大きく心を乱される要因は、不利な判定や、ミスジャッジ、相手や周りからの挑発行為によるものです。このトレーニングを意識的に取り入れる事で、格段に試合中の精神状態は安定します。

2.3 認知的リフレーミング

    • 心を乱す、集中を妨げる要因をネガティブなものとして捉えるのではなく、「試練」「乗り越えるべき壁」としてポジティブに再解釈する練習をします。例えば、観客のブーイングを「自分への注目が集まっている証拠」と捉え直すなどです。

ネガティブな要因の解釈を意図的に自分の都合の良い解釈に変える事で、心は落ち着き始めます。リフレーミングは、困難を乗り越える術としてとても有効な方法です。

3. 心を乱さず自分のプレーに集中する強いメンタルの鍛え方

心を乱さず自分のプレーに集中するためには、自己信頼感自己コントロール力を高めることが重要です。

3.1 目標設定とプロセス志向

    • 結果だけでなく、目標達成のためのプロセスに焦点を当てます。「勝利」という結果目標だけでなく、「積極的にボールを奪う」「正確なパスを出す」といった行動目標を設定し、一つ一つのプレーに集中します。
    • 日々の練習で、自分の強みや改善点を確認し、着実に成長していることを実感することで、自己信頼感が高まります。

自分のプレーを細かく意識する事で、プレーの精度は確実に上昇します。プレーの精度が上がる事で更なる氣付きが現れます。その連続があなたのプレーヤーとしてのレベルを著しく上昇させる事につながります。

3.2 セルフトークの活用

    • ネガティブな感情や思考が現れた時に、意識的にポジティブな言葉で自分で自分を励ます練習をします。「大丈夫、できる」「集中、集中」といった短いフレーズを心の中で繰り返すことで、意識を自分のプレーに戻します。

この時できれば声に出してみて下さい。自分だけに聞こえるくらい小さな声で大丈夫です。自分に言い聞かせるように言う様にしましょう。このトレーニングも通常の練習の時から取り入れる事で試合の時にスムーズにしかも効果的に心を落ち着かせてくれます。

3.3イメージトレーニング

    • 理想のプレーや成功するイメージを鮮明に思い描くことで、自信を高め、試合中の迷いを減らし、自分のプレーに集中しやすくなります。五感を使い、リアルなイメージを持つことが重要です。

「2.2予測と準備」のところでも解説した通り、順調に成功するイメージだけではなく、失敗した時からのリカバリー、リカバリーからの逆転勝ちなど、不利な状況から勝利に結びつけるイメージも忘れないでください。

3.4 感情のコントロール

    • 試合中に湧き上がる怒り、不安、興奮などの感情に氣付き、それをコントロールする練習をします。深呼吸をする、一時的に意識を別の所に向けるなどのテクニックを習得します。

練習以外の所、日常生活の中でもこのトレーニングを意識して生活してみましょう。ちょっとしたイライラや、怒りなどとどう向き合いどう付き合うかを自分なりの答えを見つけておきましょう。

4. 次のプレーに集中するリカバリー能力の鍛え方

ミスやアクシデントから素早く立ち直り、次のプレーに集中するためには、回復力復元力(レジリエンス)を高めることが重要です。

4.1 ミスを成長の機会と捉える

    • ミスをした際に、自分自身を責めるのではなく、「なぜミスが起きたのか」を分析し、改善策を見つけることに意識を向けます。

ミスから学びを得ることで、弱みを強みに変える事につながります。一番目を向けたくない場所ですが、結果を出せるアスリートになるためには、ここを避けて通ることはできません。悔しさ、怒りを通り越さなければこのトレーニングを行うことはできません。まずは「3.4感情のコントロール」を身に付けてからここに挑戦しましょう。

4.2 切り替えの意識

    • 過去のミスや失点をいつまでも引きずらないように意識します。「終わったことは仕方ない」「次のプレーで取り返す」と心の中で切り替え、意識を現在に向けます。

試合中は、ミスをしてからいかに短時間で自分を切り替えるかが重要です。心を乱されそうになっても乱されない自分を作るためには必須のテクニックです。

4.3 リラクゼーションテクニックの習得

    • 呼吸法など、心身をリラックスさせるテクニックを習得し、試合中に緊張や動揺を感じた時に活用します。素早くリラックスすることで、心をリセットし、次のプレーに集中しやすくなります。

自分独自のリラックス方法があると心強いです。私の所で教えている「氣の呼吸」がそれに当たります。氣の呼吸を使って心身を落ち着かせることで自分を取り戻します。

4.4 チームメイトとのコミュニケーション

    • ミスをした際に、チームメイトからの励ましやサポートは、 心の安定を高める上で非常に重要です。日頃から良好なコミュニケーションを築き、 困った時にお互いの心を支え合える関係性を構築しておきましょう。

自分だけではなく、信頼している人やチームメイトからの言葉や、サポートは、選手を勇氣づけてくれます。誰にでみミスはあり、そのミスを快くカバーし合える関係性を作ることが安心感と信頼感を生みだし、結果を出す事につながります。

まとめ

これらの トレーニングを継続的に行うことで、心を乱す様々な要因に対処し、常に最高のパフォーマンスを発揮できる強いメンタルを育てることができます。焦らず、一つ一つのステップを大切に取り組んでいきましょう。

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